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. FUJI ROCK EXPRESS '00

  • Etc . .
  • いよいよこれで最後、というか、もう新たな始まり

    3日目のグリーンのトリも終わり、レッド・マーキーから漏れてくるエイドリアン・シャーウッドのDJを聴きながら、ワールドレストランで友人たちとテーブルを囲んでいた時に、「7月30日が大晦日で、31日が新年みたい。これから一年が始まるって言う感じで」という話が出た。そう、これから一年、来年のフジロックに向けて動きが始まる。

    フジロック最終日が大晦日と言うことなら、紅白歌合戦に当たるのがグリーンステージのトリであるプライマル・スクリームのステージだろう。筆者はかなり後ろの方でオーディエンスの盛り上がりを含めて観ていた。「スワティカ・アイズ」から始まったライヴは物凄くて、その盛り上がりは「ロックス」で頂点を迎えた。ちょうどその頃、空から雲がなくなり、満天の星空を眺めることが出来た。レジャーシートに横たわって、音楽を聴きながら北斗七星やカシオペア座を眺めるという極上の体験。これで「スター」をやってくれれば最高だったんだけどね・・・。そのころホワイトステージでは「虹」が鳴っていたという。また、フィールド・オブ・ヘブンでは50人くらいのお客さんがkinocosmoを観ていて、そのトランシーな音に酔っていたらしい。紅白を観たり他のチャンネルを観たり、といろんな選択が出来るのがフジロックならではである。

     それにしてもフジロックの良さって、思い入れのあるアーティストは最前列に行くことも出来るし、後ろでのんびり(または誰もいないからこそ、激しく踊って)観ることが出来るということだろう。星空を眺めて聴くのもまた、良しである。

    さて、紅白歌合戦が終わって「ゆく年くる年」に当たるのがちょうど23時半ころに始まった、ソウル・フラワー・ユニオンである。このときのステージもまだまだ人が残っていて凄い盛り上がり。バンドの演奏もグイグイ引っ張っていってお客さんは踊りまくり状態。こんなに人が残っていて片付けをしながら腰だけ動かしてたりする人もいてそれぞれがそれぞれの楽しみ方で耳を傾けていた。

     そして本当にグリーンステージが終わりお客さんは退場。だけどもまだまだ名残惜しそうに残って仲間が集まって記念撮影に興じる姿がいろんなところで観ることが出来た。普段はインターネットでやり取りして、フジのときだけ顔を合わす友人というのもいるのだ。

    しかし、楽しみはまだまだ続く。レッド・マーキーではトロージャンズの演奏やエイドリアン・シャーウッドのDJがプレイされていてワールドレストランでのんびり聴く姿もあったし、ステージ前で踊っている姿もあった。また、みるくのブースではこの前解散したあるバンドのパワフルなドラマーがDJをしていて、そこで盛り上がっているお客さんもかなりいた。フジロックはこうしたブースが店独自に設置されて、ミュージシャンがフラリと訪れてDJをするという自由な感じがある。

    エイドリアン・シャーウッドのDJが終わり、突如オアシスエリアから太鼓の音が!そう、去年のPHISHに続き、今年のフジロックの顔となったOZOMATLIの演奏である。彼らは演奏をしながらレッド・マーキーのステージまで練り歩き、まるで「ハンメルンの笛吹き」みたいにオーディエンスをレッド・マーキーに連れて行った。そしてそのステージの盛り上がりと言ったら!写真を見て欲しい。こんな深夜でもまだまだこんなに盛り上がっていたのだ。OZOMATLIってラテンやファンクミュージックを基本としながらヒップホップでもあるし、DJがドラムンベースを回したり、「からすの勝手でしょ!」って歌ったり、再びオアシスのやぐら前でブラックサバスの「アイアン・マン」と「さくら、さくら」を同時に演奏するということまでやってのけたらしい(その時筆者は本部に戻っていて観ることは出来なかった残念)。彼らは雑食サウンドなんて言われていて、実際そうなんだけど、その根本には音楽でみんなを楽しもう!というシンプルな気持ちがあって、それがどうせやるならとことんやろうという、熱意がこっちに伝わってくるのである。筆者も含めて彼らのCDを持っている人は99%いないだろう。だけどこんなにも乗らせることが出来るのだから素晴らしい。今年のフジロックで最も素晴らしい瞬間の一つである。

     最後はJAH SHAKAがぶっといダブサウンドで酩酊感の強いサウンドで締めくくった。

    今、このネットを見ている人はいけなかった人や行く気がなかった人もいるだろう。その人たちに言いたい。是非、この音楽が中心にある3日間を体験して欲しい。いろんな都合で行けなければ1日でも2日でも来てみて欲しい。最初は自分の好きなアーティストが目当てでもいい。だけど、それ以上のものがここには一杯あるのだから。みんなで盛り上がるのがイヤならフィールド・オブ・ヘブンやアヴァロンステージがある。屋外がイヤならレッド・マーキーがある。それでもフジロックに来ないでフジロックに対してネガティブなことを言うのなら、そういう人はいくら音楽に詳しくても、自分の人生の真ん中に音楽がない人である。フジロックとはこの今の日本で音楽を聴くということがどういうことであるのか、自分の人生にどのような作用を及ぼすのかそういうことを考えさせる大事な機会である。自分はフジがなければ音楽を人よりもちょっとは多く聴いていて根拠のない優越感を抱くオタクになっていただろう。フジで大勢の友人が出来、社会の中で音楽を聴くことを考えるのは、家で音楽を聴くことだけでは分からない大切な機会である。一人一人がパワーをつけて来年も会いましょう。

    Reported by nobuyuki  (2000,8.4 / 01:51)



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