サンボマスター
(2007.07.27 / 13:15:56 /GREEN STAGE)

サンボマスター
(2007.07.27 / 13:08:08 /GREEN STAGE)

サンボマスター

どっぴいかんの下の証人たち

2003年のルーキーステージ初登場以来、レッド(2004)→ホワイト(2005)と順調に躍進を続けてきたサンボマスター。そして今年とうとう、最大規模・3万人以上収容のグリーンステージに、初日の朝一発目から登場することになった。かつてインタビューした時に山口は「フジロック出演は光栄だけれども、どうしてもここでやりたいステージってのは特にないなぁ」とうそぶいていた。しかしいざこのステージに立った山口の口から飛び出したのは、「イギーポップ! ケムリ! スカパラ! そんなのがやるグリーンステージでッ! 頭おかしくなりそうだッ!!」という、体験者しか実感できない心からの叫び。そしてここからサンボの大暴走が始まる。

いつもの過剰テンションで、まずはいつもの空回り。山口の逆ギレにドン引きの客を完全に無視し、しょっぱなからトップギアにぶち込む。ギターソロは半ば完全放棄。ギターをぶん殴って音を出し、床を転がり回ってノイズをまき散らす。途中で歌うのをやめて代わりに突然即興で叫びだす。「原爆がしょうがねえだと!? そんなの絶対に言わせねえぞ!」「皆さん、踊れ! イギーポップも踊れ!! 日高も踊れ!!」「仕事もしねえで金曜の朝っぱらからここにいる皆さん!! あんたがたのため俺たちはやるんですよ!!!」

そのうち空回りが徐々にかみ合い始め、ステージが加速する。矢継ぎ早の曲連発。その様子をみるうちに、初めは失笑していた客や静観気味だった客も、明らかに様子が変わっていく。顔から笑いが消え、真剣にステージを見つめはじめる。一歩、二歩、前に踏み出す。大ヒット”世界はそれを愛と呼ぶんだぜ”が演奏される頃には、モッシュピットをはみ出して、フィールドの大部分が熱狂と歓迎で埋め尽くされていた。珍しく、ステージ上で山口が笑顔を見せた。空はどっぴいかんだった。

「ありがとう。じゃラスト」と短く言い惜しむ声を振り切って始まったのは、4年前のルーキーステージでも演奏された”そのぬくもりに用がある”。それにしても山口の歌声は、なぜこんなにこころに響くんだろう。かつてモーツァルトはいったという。「確かに私はクズのような人間ですが、私の創る曲は決してそうではありません」と。サンボマスターだって、本当は低俗で下品でブサイクな連中だ。だけど、奴らの曲や演奏までそうだとは、誰にも言わせない。今日のライヴをみていないヤツにそんなことは言わせない。見た連中全員が、きっと証人になる。


Reported by joe (2007.07.27 / 13:08)