GELLERS
(2007.08.04 / 19:33:26 /POW)

GELLERS @ ROOKIE A GO-GO
(2007.08.01 / 10:11:46 /POW)

GELLERS

妄想の余地を残すバンド

 ルーキー・ア・ゴーゴー三夜目、体力的にも精神的にも限界に近づきつつある午前二時。すでに箸が転がっても笑える時間帯に、ステージでは箸どころか、GELLERSのギターのトクマルシューゴがライヴの最後に転がりながら舞台袖に消えて行ってた。S・F(少し・不思議)が特徴のこのバンド、不思議っぷりは少しどころの騒ぎじゃ無かった。

 バンド自体の雰囲気も「ノルぜアツイぜ」的な体育会系の気配は一切見えないし、左脳的なバンドに見える。ところがライヴが始まると、見ているこちらが気恥ずかしくなるくらい、右脳的初期衝動に彩られているバンドだったのだ。

 ぎこちなく“Colorado”が演奏され始めたかと思うと、ふいに止まってしまい、“Buscape”が演奏され始める。あれっと思っていたら、不協和音ギリギリというか、たちまちステージ上の空気がパレス・オブ・ワンダーの狂騒に負けないくらいのカオス状態。
メンバーのMCも「私たちまた来年、ルーキー目指して、頑張りたいと思ってますんで!!」と見ていて気持ち良いくらい自爆気味。
ステージ中央でシンセやピアニカを操っていた田代が「フジロックで一番、何が楽しかったですか。」と観客に聞くと、「GELLERS!」という答えが返って来た。それに対しても「そういうのはいいです。」と田代が答えてしまい、身も蓋も無さにメンバーがそれなりにウケている。

 後半になると演奏も安定し始め、“Niwatori”で会場を包んだ浮揚感には、思わず妄想を掻き立てられるような気分になった。GELLERSの演奏には、故意に作られた揺らぎの部分が存在するのを感じる。観客が自由に妄想出来るように用意された、余白の部分を感じるのだ。そういった部分に、左脳的な何かを感じる。が、やはりライヴ展開はあくまで右脳的だった。

 ライヴの最後に田代が客席に乱入し、トクマルシューゴはギターを放棄、ドラムのシンバルを狂ったみたいに叩き出した。で、冒頭のような状態になったのであるが、思わずつられて、自分自身の初期衝動全開だった頃を妄想、というか思い出して、照れくさくなってしまった。ロック好きなら誰のDNAにも刻み込まれているような、業の部分をユルユルと妄想させてくれる。GELLERSはそんなバンドだった。


Reported by jet-girl (2007.08.04 / 19:33)