TRAVIS

フジロック版「雨に唄えば」

 冒頭から他のフェスティバルの話で恐縮だが、昨年のサマソニでのベストアクトはぶっちぎりでTravisだった。元々の楽曲の良さに加え、安定した演奏力、新旧をバランスよく織り交ぜたセットリスト、彼らの人柄の良さが滲み出たMC、観客の反応など、どこをとっても完璧なショウだったのだ。ただひとつだけ、贅沢な願いとして思ったことがある。
「空の下でTravisを聴きたい」
閉じられた空間ではなく、光を感じながら、風を感じながら、土のニオイを感じながら、Travisの音が聴きたいと思ったのだ。その願いが早くも叶ってしまった。7年ぶりにGREEN STAGEに彼らが帰ってきたのだ。

 期待していた通り、彼らの奏でる音はグリーンステージの後方に見える深い緑にも、彼らの故郷のグラスゴーのような灰色をした空にも、すんなり溶け込んでいった。時折肌をなでる風も、ぽつりぽつりと頬に当たる雨粒も、なぜだか優しく感じる。彼らの音楽が自然と調和しているだけでなく、自然が彼らの音楽を引き立てているのだ。

 ライブ中盤、そんな相乗効果を証明するような奇跡が起こった。当初予定していた曲の冒頭部分の演奏がうまく合わなかったその時、ボーカルのフランが急遽演目を変更した。そして演奏されたのが「Why Does It Always Rain On Me?」。まるで示し合わせたかのように、雨は激しさを増していった。「どうして雨はいつも僕に降りつけるんだ?僕が17歳の時に嘘をついたからかい?」と歌うこの曲を、大勢の観客が雨にうたれてびしょ濡れになりながらもとびっきりの笑顔で飛び跳ね歌っていた。この日は一日中不安定な天気ではあったけれど、後にも先にもこんなにまとまった雨が降ったのはこの時だけ。どうやらTravisは苗場の天気までも味方につけたようだ。

 さらに微笑ましい出来事があった。一昨日の7月23日に誕生日を迎えたボーカルのフランに、観客からバースデーソングが贈られたのだ。これはSNSのTravisコミュニティで広まった企画だった。そんな心暖かいプレゼントに対し、フランはライブ終了後に自らステージから下り、観客ひとりひとりと握手を交わしていた。

 事前に行っていたメンバーへのインタビューでの宣言通り、頭2曲と後ろ2曲が新曲で「Turn」や「Driftwood」などのライブ定番曲は演奏されなかった今回のステージ。定番どころが聴けなかったのは正直残念ではあったけれど、彼らのライブはいつだって観るものを幸せな気分にさせる。近いうちにまた日本へ戻ってくるという彼ら。そのときもまた、沢山の人を幸せなキモチにさせることだろう。

photos by Izumi Kumazawa







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Reported by philine (2008.07.25 / 23:18)

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