mice parade

美しい絵画的な映画を最高のサントラで

 銀色の空にビブラフォンの音が響き渡り、mice paradeのステージが始まった。昨年HIMとして来日し、素晴らしいステージを披露したダグ・シャリンのドラムが、地響きのように轟きわたる。そこに乾いたギターの音、透明なビブラフォンの音、子供のような純粋無垢な女性ボーカルの声など、様々な音色が複雑なリズムで隙間なく重なっていく。初期のライブでよくみられたダグとアダムのツインドラムでの演奏を期待していたのだが、それは最後まで披露されることはなかった。

 音楽によって、普段見慣れているはず景色が初めて見る景色のようにまったく変わって見えることがある。mice paradeの音楽にはそんな不思議な力があるようだ。
「フジに来たのは今回初めてだけれど、素晴らしいね。すごく綺麗な景色だよ」
ライブの中盤で、バンドのフロントマンであるアダム・ピアースはそう言った。その言葉に周囲を見渡してみると、遠くに見える山に白いもやがかかって、幻想的な雰囲気を醸し出していた。見慣れたはずのヘブンの景色がまるで違って見えた。ここは北欧?

 次々と展開していく楽曲に呼応するかのように、空は色を変えっていった。やがてそれは、深い青色に。日没直後のわずかな時間だけにみられる、深い深い青。この青が見られるわずかな時間を“ブルーモーメント”とか"マジックアワー”などと言うようだが、私はこの青がたまらなく好きだ。その青色に山々の陰が見えるその光景は、まるでルネ・マグリットの絵画のようだった。最後には特別ゲストとしてかつてから親交の深いクラムボンの原田郁子も登場。盛り上がりを見せた後、メンバーが一人ずつステージから去っていく形でmice paradeのステージは幕を下ろした。

 静けさを取り戻したヘブンは漆黒の世界に包まれていた。その暗闇にミラーボールによって白い光が散乱していた。ひたすら静かにゆっくりと進んでいく絵画的な映画のサントラとしてmice paradeの音を聴いているような、そんな贅沢な時間だった。当初は深夜の予定だったmice paradeのステージだが、この時間帯だからこそ見られた幻想世界だったのかもしれない。

photos by Yusuke Kitamura






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Mice Parade


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Reported by philine (2008.07.26 / 13:10)

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