SPARKS

30年以上兄弟で芸やってます

 果たしてスパークスでオレンジコートは埋まるのだろうか? というのが心配の種だった。フェスに来るような人たちに馴染みあるようなバンドじゃないような気がするのだ。しかも、オレンジコートで夜の出演となると、なんとなく通りすがったステージですげぇ良かったから最後まで観てしまった、ということにもつながらない。30分くらい前にオレンジコートに着いたときのスカスカ感はヤバいと思った。やっぱりみんなアンダーワールド観ているのかなぁと。そこで出会った友人・知人と今年のフジロックについて語り合っているうちに、徐々に人が集まり、何とか格好がついたところでライヴがスタート。ステージ中央背後にスクリーンが設置され、その前にベッドに寝ているロン・メイル(兄)が。そして、ラッセル・メイル(弟)「Good Morning」を歌い始め、それに合わせてロン兄が起き上がってキーボードを表情変えずに弾くのだ。

 メガネ&ネクタイが印象的で万年教頭先生みたいなロン兄は、昔から老け顔ゆえに逆に今でも老けないけど、以前は美青年だったラッセル弟は、ちょっと年齢による衰えは否めない。だけど、数年前と比べればスリムになったみたいだし、相変わらずジャンプしたり元気にステージを駆け回る。新しいアルバム『エキゾチック・クリーチャーズ・オブ・ディープ』からの選曲が前半。ベスト選曲的なものを後半に固めた。……とまあ、いってみるものの、このライヴはかなり笑いが相次いだコントみたいなもので、その面白さというのは、無表情な教頭先生でローランドをもじった「Ronald」というキーボードを使うロン兄の芸人振りをとことん笑うものだったような感じだ。ステージに置かれたスクリーンを使って繰り広げる世界は、いろんなものを風刺したり、ナンセンスな視覚的なギャグまで、笑わせるために徹底されたものだった。

 おそらくそんなスクリーンを使ったものとスパークスのドラマティックな曲調が合体したのが「Dick Around」だろう。起伏がありハードロックになだれ込むのは、初めてスパークスを観る人でもわかりやすいだろうし、スパークスにしては新し目の曲でこんなに盛り上がるとは思わなかった。そして、後半の代表曲連発は、それぞれ当時出たときのアレンジに合わせて披露される。唯一例外は、「No. 1 Song in Heaven」とメドレーで演奏され、ダンサブルに改造された「Never Turn Your Back on Mother Earth」だった。それと、おそらく日本初演奏?の「Propaganda」〜「At Home At Work At Play」が嬉しい。

 もちろん「Something for the Girl With Everything」や「This Town Ain't Big Enough for Both of Us」は力強くプレイされたし、お客さんたちも歓声を上げた。本編が終わると、ロン兄がライター片手に、スクリーンに映し出されたスパークスの過去のアルバム1stから次々と燃やす仕草をして、スクリーンの中にあるアルバムは次々と燃えていってしまう。最新作だけが燃やされるのが免れて、ロン兄もステージから去る。もちろんアンコールを要求する声が上がり、バンドが再び現れて名曲「Amateur Hour」、最後の最後は意外にも「Suburban Homeboy」だった。しかもそれがまた意外にも盛り上がったのだ。それは、初めての人もスパークスの世界に巻き込んでしまう怪しい魅力があったこと、そして基本はポップであるから敷居が低いこと、何よりもロン兄の芸人振りがみんなを惹きつけせいではないだろうか。ライヴが終わって帰りのボードウォークが渋滞したのだけど、渋滞するだけお客さんが来てくれたことにも満足。これでファン層が広がるといいなぁ。

photo by Izumi Kumazawa






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Reported by nob (2008.07.27 / 01:57)

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